春は生命の息吹を感じる、そんな予感に溢れていますが、
同時にまた別れの季節でもあります。初冬の頃に渡ってきた鳥たちは
再びまた何処かに向かって帰っていくのです。
今日の1枚は、ジョウビタキ♀です。
ジョウビタキ♂は、あまり人間を恐れるようすもなく、
びっくりするほど大接近してくる時が意外とあるのですが、
この辺だけがそうなのかも知れないけど、♀は広場で出会すことは
ほとんどありません。ところが、ちょうどこの時期になると、
河岸が整備されていない少し大きめの川に沿って歩くと、
ほとんど等間隔で、ジョビ♀たちが位置取りをしているのです。
一定の縄張りを主張する行動は、♂♀ともにあって珍しくないのですが、
この状態の時は、♀だけなのです。通常であれば、♂♀がほぼ同数いるか
♂の方が多いぐらいですが、わずか500mぐらいの距離に10羽ぐらい続けて
♀だけが地鳴きを発していて、とても容易に見つけることができるのです。
まるで、集団で帰るための打合せをしているかのようなにも思えます。
実際この現象の数日後には、たくさんいたジョビ子さんたちの姿は消えて
しまうのです。冬鳥が帰る集団に出食わしたことが過去一度もないため
真実はわからないのですが、♀鳥だけが集結して帰っていくのか、
♂♀含めた大集団となって帰る際の段取りを決めているのか、
鳥の世界はいまだに謎だらけで、とても興味深いです。