最新のレンズ交換式デジタルカメラは、
FUJIFILM X-Pro2 の、アクロスだけではなく、
- DMC-GX7MK2 の、L.モノクローム
- OLYMPUS PEN-F は、モノクロプロファイルコントロール
時代を超えた、多彩な表現方法を可能にしています。
これはデジタル技術が行き詰ったからではなく、
処理能力が向上したことによって、生まれてきた産物なのです。
撮影の機会も飛躍的に増えてきたので、
高価なデジタルカメラが選ばれるためには、
ただ綺麗に写るだけでは、満足してくれなくなってきたので、
開発者も撮影者も特別な表現を求めています。
- SONY ILCE-6300
- NIKON D500
- CANON EOS 80D
各社とも、ターゲットを明確に示さないと、
簡単には受け入れられないことを理解しています。
単なる数的情報が購入動機にならないのです。
アクロスは、フィルムシミュレーションモードの一つですが、
実在のフィルムを忠実に再現したものとは違います。
135サイズのフィルムを業務機材を使ってスキャンしても
たぶん、X-Pro2 の表現力の方が優位に思えます。
4×5 サイズで撮影した最高に良好なフィルムデータを
デジタル画像にすることが目標なのかと感じます。
「キリっ」とした締りのある被写体も、
「ふわっ」とした柔らかい被写体も描きわけています。
もっとアナログ的な粒状感を期待していると拍子抜けするぐらい
見栄えのするモノクロームの世界を作り込んでしまいます。
撮ってだしが最良の状態になってしまうのは、
クリエーター的には、いささか物足りない感覚ですが、
ようやくデジタルが手間のかかる後処理を必要としなくなり
感性をダイレクトに伝える手段に近づいてきたことを実感します。
ちょっと褒め過ぎの感想ですが、
まだ表現者の道具としてスタートに立ったばかりなので、
これから先のさらなる進化を期待しています。