WORLD PREMIUM 甲州

WORLD PREMIUM シリーズ

遅ればせながら全品制覇致しました。

 

本日はその中で最も尖った性格の甲州の感想です。

WORLD PREMIUM は誰が飲んでもおいしい

を狙っているのですが、

甲州は日本ワインなので味わいが特別です。

 

Japan Premium 品種シリーズと基本的には同じですが、

わずかに透明感が上というか、完全発酵で甘みは感じさせないです。

このワイン最大の特徴は、料理を決して選ばない事です。

通常食卓で食べられている物、特別な日のご馳走、

いついかなる時もワインと共にありたい。

そんな願いをかなえる贅沢でわがままなワインです。

 

WORLD PREMIUM は、世界中のワイナリーを体験できる優れモノ

なのだけど、甲州が入った事でより広い可能性を感じます。

美味しいものは世界共通なので、最高レベルの品質を

確実に理解されるものだと思われます。

 

上品な香りは和柑橘のようだと表現されていますが、

グレープフルーツを横半分に切った時のフレッシュ感です。

香りの成分がほぼさわやか系で統一されているので、

グラスの中で完全に味覚が分離しています。

 

のどをすり抜ける液体は儚過ぎるボリューム感で、

そのギャップが楽しいです。フルボディのワインを好むタイプは

少々物足りないですが、味わう部分が大きく違っています。

正直かなり好みが分かれる特殊なワインですが、

この控えめな味わいは極めて日本的で、

ほのかに残る余韻の中にも確かに旨みを発見できます。

 

華やか → 静寂 → かすかに残る余韻

 

とても食べ物や飲み物を語るには遠い世界の言葉ですが、

この演出は他のワインでは表現できない体験です。