機能や性能にもこだわった双眼鏡がほしい部門
今回は、PENTAX Papilio 6.5×21 です。
昨日が性能を重視した小型双眼鏡で、しかもHGシリーズ
だったので、かなりムキになって難しくなってしまいました。
ここで蒸し返すのもなんですけど、双眼鏡は完全な嗜好品ですから
Leica とか、Zeiss とか、SWAROVSKI がカッコイイと思えたら
気持ちよく買っちゃってください。どの双眼鏡を選んだとしても
自分で選んだものはその人にとって最高のものなのです。
Papilio 6.5×21 の特徴はとてもはっきりしていて、
最短ピント距離が約50cmという超近距離に対応してることです。
このジャンルの双眼鏡は他にまったく見当たらないので、オンリーワン
の製品です。屋内双眼鏡でも紹介してるので、ダブルエントリーです。
Papilio がすごいのはただ単に近くにもピントが合いますよじゃなくて
対物側のレンズが距離に連動して、寄り目に動くのです。
普通の双眼鏡にも、最短合焦距離が1mぐらいの製品ならあるけど、
そういうのも、レンズは前後にしか動かないので、最短付近になると
両眼視できなくなってしまうのです。実際に普通の双眼鏡を使う時でも
近距離だけを見る場合は、少しだけ眼幅調整をすると疲れにくいです。
Papilio は、この作業をピントリングと連動してやってくれます。
このため眼幅調整の必要はなく、対物レンズが前後左右に移動します。
簡単のようですが、これとっても難しいと思います。だから他の機種には
採用されていないのです。簡単にできてコストもかからないのであれば
他所でもやるはず、それができないのは、PENTAXがタンクローの時代から
ずっと小型双眼鏡を作ってきた技術と実績があってこそ実現可能なのです。
PENTAXが偉いのは、特別なオンリーワンの商品にもかかわらず、
普通の小型双眼鏡とあまり変わらないお値段で提供していることと
6.5×21 と 8.5×21 というラインアップにしています。何が良いかというと
高倍率版の8.5倍を選んだとしても、2.5mm(厳密には2.47mmだけど)
のひとみ径を確保している点です。この商品をわざわざ買うような人なら
たぶんほどんどは6.5倍の方を選びます。でももしかして倍率とかを目安に
8.5倍の方を買ってしまっても、決して残念な思いをさせないための気配りは
本当に素晴らしいと思います。この商品は先月発表されたニュースリリース
によれば、新しくUシリーズの一員となって、Papilio II 6.5×21 にリニューアル
されることが決まっています。仕様的には変わったところは見当たらないので、
実質値上げになるのかもしれません。実際にまだ実物を見たわけではなく
もしかすると微妙にパワーアップしてる可能性もないわけではないので
見比べてみてからでも遅くはないと思います。その結果がまったく同じに
見えてもPapilio という商品がこれからも販売を継続していくためだと思えば
新商品に少しだけ多くのお金を払ってもいいです。その価値があります。
双眼鏡が好きな人は、自分の持っている双眼鏡を誰かに見せたいという習性
があります。出来れば手持ちの双眼鏡が最も威力を発揮する場所がいいけれど
Papilio 6.5×21 であればお部屋の中にいてその実力を披露することができます。
もちろん、美術品の鑑賞などが最適と思われますが、バードウオッチングだって
全然問題なく使えます。自分のお部屋の中とかお庭とかにいても楽しさを発見する
ことができる双眼鏡部門なら堂々のNo. 1 に輝く、とても貴重で特別な存在です。