鳥さんギャラリーの今日の写真は、カワセミです。
翡翠は野鳥撮影の対象の中でも、とても人気があります。
瞬間を捉える躍動感が好きな人ならば一眼レフの撮影です。
体色の派手のところ、体の大きさに対してとても長いくちばし
短い尾羽、そして他の鳥さんとはかなり違った行動パターンなど、
その魅力をあげればきりがないほど個性の際立つ野鳥です。
このブログの場合は、カワセミは主にデジスコを使って撮影します。
上の画像もデジスコで、2160mm相当でかなり画面いっぱいです。
ノートリ、ノーレタなので、全体が少しふんわりした感じです。
今はこの優しい雰囲気が好きで、この写真をセレクトしましたが、
以前は、もっとキレキレの解像度とシャープネスを求めていました。
こちらは少しだけレタッチをしていて、合成焦点距離1435mm相当で
お家のスコープの組み合わせだと、最も美しい描写が期待できるレンジです。
どちらが良いと感じるかは微妙なところで、下の写真の方がきれいと思う人が
多かったことも事実ですが、それは見てくれる人が決めればいいことです。
撮影地はカワセミ生息地点としては超有名なところなので、
ホバリングや背景のきれいな表舞台にはたくさんの人がいます。
でもこの写真のポイントはとても込み入った場所にあるので、
葦や葉っぱの間を抜かないとならず、大きな一眼レフだと、
良いポジションがとれないので、デジスコ専用というか
ここで撮影しようとする人はいません。実は表舞台に行く時も
ほとんどはこの場所を足がかりにしているので、知り合いの人に
もうすぐ行くよの合図を送ることもできる通り道なのです。
2枚の写真はまったく同日の同じ場所で撮影しています。
枝や背景が違うのは、とまる位置によって障害物を避けるためで、
少しだけ移動が必要なのです。この日は♂♀が追いかけっこを
していたので、とても忙しくて最後の方は動画で記録しました。
カワセミは水があって餌となる小魚が居る場所ならば、
どこにでもいて、住宅街を流れる普通の河川でも見られます。
そこで排水管を使って子育てをしていたこともあります。
意外なほど何処にでもいるので、ぜひ探してみてください。
この写真の撮影地は、遭遇率90%以上を誇る特別な場所だったので、
1度も見たことない友人を案内するような時にはまさに理想的でした。
ところがある日のこと、現地に着くといつもと雰囲気が違います。
予感は残念ながら的中です。景色が変わり過ぎて最初は理解できなかった
のですが、カワセミが休憩するはずの下枝がすべてなくなっていました。
くらくらする意識の中で良く場所を確認をすると、木だけが残っている
状態のようで、これでは見通しが良すぎてカワセミはとまれません。
ここは本来災害時に備えて水量の調整をするために作られた場所で
万が一の事態を想定して整備を怠らない行政の仕事は素晴らしいです。
なので誰も間違ったことをしているわけではないとわかっています。
わかってはいますが...これ以上は悲しくなるので書けません。
この周辺は、今では以前より多くの人が訪れるようになっています。
カワセミは都市部の環境にも対応することができた極めて稀な鳥類で
たとえ人造物であっても、それを巧みに利用して頑張って生きることが
できる逞しい鳥さんなのです。だからきっと普通では考えられないような
ところで、今も変わらず追いかけっこをしていると信じています。