双眼鏡を複数台所有することはできますが、
同時に覗くことができるのは、ひとつだけです。
もちろん気分によって取り替えてみたり、
状況に応じて選択した方が、目的にマッチしていて、
双眼鏡ファンならば、たぶんそれをしていると思います。
でも、標準的なお家の場合だと、
双眼鏡は一台あれば十分だと考えられるので、
できれば何に使っても不満のない性能が欲しいとなると
40mm級がやっぱり双眼鏡らしくておすすめできます。
フジノン 10×50 FMTR-SX - Hydrornisの日記 は限定用途で、
CANON 10X42L IS WP - Hydrornisの日記 もかなり特殊です。
SWAROVSKI EL8.5×42 SWAROVISION - Hydrornisの日記 の、
3大もののけ(←前のセリフは映画「もののけ姫」よりです。)
をはじめとする10万円超級の双眼鏡は素晴らしい見え味ですが
あまり標準的な販売価格ではないので、最初の一台として
選択するのはかなりの勇者に限られるのではないでしょうか。
実物を店舗の中に限って、それぞれを覗いて見くらべるのなら、
びっくりするほどの見え方にはならず、はっきりとわかるほどの
印象としては感じられないので、せっかく勇者になろうと決意した
方であれば、店員さんと一緒に外に出て見た方がいいと思います。
価格が高いことも、ある意味では性能の一部なのかも知れないけど、
「Birder」2003.03号に掲載されていた、KYOEI-BIRDの広告では、
SWAROVSKI EL8.5×42 WB は、定価¥180,000 → 特価¥153,000
となっていて、2003年のユーロ/円の平均レートが130円ぐらいで
今だと129円でほとんど変わらないのに、およそ2倍になっています。
たぶん、こういう細かいことを気にするような人は買わないから
あまり問題にしないと思いますが、NIKON 8×42 DCF HG の値段は
120,000円となっていて、今でもあんまり変動がない方が驚きです。
あとがきなのにまた、あらぬ方向にいってしまいました。
お値段のことはおいといて、高級双眼鏡のウィークポイントは、
少々重たいところで、わずかに100gほどですが気になります。
KOWA BD42-8XD PROMINAR - Hydrornisの日記 と仲間たちは
650g前後で、ぎりぎり使い続けることのできる42mm級なのも、
とても重要な要素なのです。その点では、MONARCH 5 8×42 の
590gというのはとってもすごいことで、軽量で準大口径なので
非常に難しい要求に応えることのできるほぼ唯一の双眼鏡です。
そんな感じで、ああでもない、こうでもないと考えている時間が
とっても大好きなので、あまり参考にはならないかもですけど、
上記でも説明しているように、何か一つだけでも強烈に惹かれる
ところがあれば、そのことだけでも十分過ぎる決め手なのです。
価値観は人によって違いますが、自らが選んで購入する大切な
双眼鏡にだめだしをするのは、とっても残念な行為ですから、
そんなことにならないためにも、ドーンと最初に40mm級が
いいかなと思って、選びにえらんで考えたリストなのです。
このクラスの双眼鏡なら、いつまでも使い続けることができるし
やっぱりちょっと大きいかなと思っても、20mm級ならいつでも
追加購入可能なので、順番として逆になるようなことはないです。
最後に、たった一つだけ懸念事項があります。
このクラスの双眼鏡を購入して覗いてしまった人は
自分の好きな時に自分の好きなものを良く見る歓びが
いかに贅沢なことであるかを知ってしまいます。
ただ見るだけしかできない道具なのですが、
双眼鏡の森はとても広くて深いです。