FUJIFILM X-E1には、
プロ用カラーネガフィルムをベースにした
2つのポートレート用モードがあります。
X-M1とX-A1には搭載されていない
フィルムシミュレーション・モードなので、
X-E1を持っている人の所有欲を満たしてくれる
大切な要素だったのですが、
Ver.4.1.1.0のアップデートで、Xシリーズ全機種
RAW画像からの現像が可能になりました。
あればあったで、何とか使い道を考えるのだけど
これは相当に難度が高い表現になっています。
ネガフィルムがベースになっているので、
一度現像したものを、焼き付ける工程があって
その辺も、複雑に再現する必要があります。
ポートレートはまず美しさを表現しなくてはなりません。
美しさとは、ありのままをさらけ出すこととは違います。
フジノンレンズの解像力を、もれなく発揮してしまうと、
美しさを語る上で、都合が悪いところまでもが正確に描写
されてしまうかも知れないので、雰囲気を壊さない範囲で
特に肌色を重視した軟調な仕上がりも用意してみました。
FUJIFILMも、自身でそこまではいってないけど、
当初の格付けでは、高性能なカメラにだけ許された
特別なものであったと思われます。
でも、究極はポートレートは自分撮りです。
「瞳AF」 , 「美肌モード」機能搭載の、X-A2の方が、
この、スペシャル・モードを使うのに相応しいかも。
問題は、X-A2を使う人がRAW現像をするのかですけど、
重要なのは、やろうと思えば用意があることです。
PRO Neg.Hiは、第2のVelviaとしても活躍するけど、
PRO Neg.Stdの方は、そんなに簡単にはいかないので、
このフィルムだけで撮影をしていると、
X-E1の優れた特性がうまく発揮されません。
無駄のない空間を切り取る、特別な感性が整ってないと
使いこなすのは、とても厳しく感じています。
PRO Neg.Stdでしか、表現できない場面に
いつか出くわすことが、あるかも知れないので、
その瞬間に気がつくことができたら嬉しいかもです。