理想の女子カメラ

大混乱のLX100の連載、

昨日のエントリーは最後の章がおかしいですね。

正しくは、高画質の大き目センサーを使ったデジカメの中で

かなり現実な価格で購入可能な理想のカメラです。

 

実際には、最終価格の段階でも各社のエントリーセットより

少し高いぐらいで、採算度外視のデジカメなのです。

レンズ交換式デジカメはマウント資産として、

売り手と買い手の両方にとってメリットがあるので、

短期的に見れば入門機を作りやすいです。

 

カメラ文化というか長期的な視点で考えてみると、

簡単、きれい、低価格だけでは定着させることは難しいです。

LX100が最も素晴らしい点は、

誰が手にとってもわかりやすい操作が可能で、

シャッター速度と絞りを目に見えるダイヤルで調整する

カメラの基本的な楽しさを味わえます。

高級機であれば、プログラムシフトを駆使することも可能ですが、

たぶんどのタイミングで、どのダイヤルが機能するのか

完全に把握している人は非常に少ないです。

 

別に知らなくても綺麗な写真が撮れればOKなのだけど、

便利な時代だからこそ、こだわって自分らしく撮りたいのです。

スマホ人がデジカメを購入する目的の大切なポイントです。

もちろんスマホを圧倒する画質と機能も重要です。

 

他にも理由はいっぱいあるのだけど、

LX100は、カメラの楽しさをたくさん詰め込んである上に、

多少無理気味の自由設定でも結果を残してくれます。

失敗は恥ずかしいことではないと思いますが、

LUMIXは優しくフォローしてくれます。

光と影の越境者

さらに、似ているのは見た目だけなので、

LX100 は、びっくりするほどデジタルカメラなのに対し、

X-Pro1 の方は、いかにもカメラといった感じです。

画質はX-Pro1 が圧勝といいたいところですが、

LX100 をコンデジ扱いするのはNGです。

 

X-Pro1 は、既に5年前の機種なので、

見た目だけではなく、画質もレトロなのかというと、

APS-Cセンサー搭載の本格デジカメと違うのは画素数ぐらいです。

X-T20の発売が決まったので、全機2400万画素になったけど、

モニタで等倍表示で見くらべてもわからないレベルです。

話が変な方向ですが、このブログの感覚では、

レンズ交換式カメラ界の標準というか、

結構すごいレベルを意味します。

 

回り道が長過ぎて少々わかり難いので整理すると、

レンズ一体式ズームのコンデジ(今回はLX100)なのに、

比較の対象がレンズ交換式のAPS-C機(今回はX-Pro1)なのです。

なんか余計に混乱してきました。

 

最高に良く撮れた画像だけを抜き出した場合は、

やはりAPS-C機であるX-Pro1の方が綺麗に感じるけれど、

LX100も得意のシーンでは、息をのむ表現力です。

LX100に限らずLUMIXのコンデジは歩留まりがいいというか、

ミスショットがとても少ないのが特長です。

 

この素晴らしいLUMIXのお気楽な部分を継承したまま、

ハイクオリティな画像を、コンスタントに軽々と描き出します。

レンズ交換式のエントリーカメラの正しい到達点を、

本当の意味で具現化した自由なカメラです。

譲れないポイント

デジカメにとって最も大切なのは画質。

さすがにこの点についてはまったく異論はないです。

が、すべての人が最新最高級のデジカメを選択出来るとは

限らないというか、身の丈にあった機種を購入します。

 

そんなわけで、せめてもの譲れないポイントは、

見た目。そうですデザインにはそれぞれ好みがあるので、

操作性や重さなども含めて相応しいかで決定します。

お家のカメラで一番のお気に入りは、

FUJIFILM X-Pro1 + XF35mmF1.4 R です。

正面から見た時、型番とかロゴがないのがいいのです。

 

LUMIX DMC-LX100 は全力でロゴとLマーク付き、

それなら、Leica D-LUX (Typ109) の方がいいのですが、

この理由でプラス10万円はとっても厳しいです。

ここは手を抜かずに2台並べた画像を貼るのが正しいブログ

の在り方なんですけど、しばらくの間お待ちください。

(お急ぎの方は、lx100 x-pro1 のキーワードで画像検索)

 

両機種ともお持ちの方、もしくは触った事があれば、

違うメーカーが作ったカメラとは思えないほどそっくり

なので、いつかは購入する運命にあったのです。

ちなみにX-Pro1 に合せたので、LX100 も黒色です。

 

これに実焦点距離24mm(35mm判換算だと53mm)の

光学ファインダーを付けたら、完全にX-Pro1 になります。

さすがにそこまでやってしまうと、

とてつもない値段になってしまうので自粛ではなく、

たぶん需要がないので、悪ふざけはしないでバランス勝負です。

 

そうでなくてもこのカメラは、

hydrornis.hatenablog.com

の3要件を完全にクリアして、

個性のかたまりのような存在自体が際立った特徴です。

LX100の得意分野

LX100は、大事な大事な撮像素子の

周辺部分を捨てて、マルチアスペクトにこだわったので、

フォーサーズ採用なのに約1200万画素デジカメです。

 

超高解像度画質で隅々まで高精細な描写をするタイプではなく、

人物撮影がメインターゲットの本格コンパクトです。

そんなわけで全体にふわっとセッティングで、

やわらかい描写を得意としています。

 

近年流行りのローパスレスでカリッとした精鋭感が好きな人には

お好みのタイプと見せ方が違い、おすすめしないのだけど、

普段使いのコンデジとしては、苦手なシーンを減らしたいです。

後処理はできるだけ避けたい写真は撮って出し派なので、

フォトスタイルの設定をきめ細かく調整します。

 

富士フイルムのフィルムシミュレーションはお手本があるので、

あまりいじらない方が綺麗に仕上がる場合が多いですが、

キヤノンのピクチャースタイルの方がイメージしやすいです。

ゆるめの画像対策には、コントラストとシャープネスを

2段ほど+にして、大きく、強調すると、かなり印象が変わります。

 

風景や大きな建造物などは薄皮一枚剥いだ感じになります。

彩度と色調は微妙ですが、全体に記憶色セッティングに感じます。

ノイズリダクションは高感度を使う場合に限って有効で、

ISO1600までなら、弱めの方が解像感は残ります。

 

豊富過ぎる設定項目を駆使して自分好みに仕上げるのも、

まったく自由なのですが、レンズ交換式に近づけるセッティングは、

LX100だけが持っている特徴を否定する事にも繋がるので、

カスタマイズは、機能の割り当てぐらいが程良いです。

 

望遠域は超高倍率ズームが他にも幾らでも存在します。

LX100には、LX100にしか撮れない領域があって、

LX100の得意分野をちゃんと理解していれば、

コンパクトカメラ史上、最も特別な描写をするカメラです。

人とは違った写真が撮りたいと常々考えるようなタイプ

にとってはとても希少な誇れる個性を持っています。

 

もちろん誰が撮ってもそこそこ綺麗なのですが、

ワンランク上のステップアップカメラじゃ物足りない

そんな野心を持っている本物志向のコンデジです。

コンデジズームの設計

さて、肝心のLX100の描きだす画像について

これは何を基準にするかで評価に少し差が出来ます。

お家の場合、LX5の代替機となるので、

完全に土俵の違う描写性能です。

 

LX5君の名誉のために付けくわえると、

彼はCCD搭載の最後のハイエンドコンパクトなので、

きめ細やかでなめらかな破綻のない優等生です。

むしろ現在のデジカメで表現することができない

コンデジ特有の世界を描く最終モデルです。

 

LX100は、世界で初めてフォーサーズ規格と同じ

4/3型MOSセンサーを搭載、大口径F1.7-2.8レンズを採用した

最初のコンデジであり、もしかすると最後のモデルです。

対象となるのは、マイクロフォーサーズなので、

  • LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.
  • LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 ASPH.

を装着したレンズ交換式と比較となると、

それぞれレンズ単体でLX100が買えちゃう値段です。

もし仮にこれらと同等な描写で撮影が可能なレベルだったら、

レンズ交換式カメラ市場は困ったことになるので、

そこまではいかないぐらい加減をしています。

 

実際に、どれぐらいの描写するのかは、

例によって、個人サイトの作例を探してください。

印刷物であれば、LX100のカタログはさすがに本物なので、

これを見ても描写が甘いと言い切れる人は大人物です。

 

このレンズは、コンデジ用に最適化されているので、

開放からピークに近く絞り込んでも切れ味の変化は少なく、

大口径交換レンズの特性とはかなり違う設計です。

ズームも広角端と望遠端の全域が同じレベルを維持しています。

かなりの高級ズームでも望遠端はなだらかに低下します。

 

これだけ書くと神レンズになってしまうのですが、

解像力がアップする事もなく、周辺光量落ちは絞っても変わらず、

良い意味でも、悪い意味でもコンデジらしい仕上がりです。

ただ、コンデジ搭載のズームレンズとしては、

最高級の素晴らしい出来だと思います。

おまかせ iA

という事で、お家で使う分には、

LX100が特殊なコンデジだからできないというのは

大体解決して、十分過ぎる実力を発揮します。

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見た目がごついので、でかそうに感じますが、

奥行き以外は、今時の高級コンデジと大差はないです。

重さに関しては100gアップなので、

毎日持ち歩くリュックの中身を精査して余計なものを整理して、

カメラケースを軽量化、もしくはポケットクロスふろしきクロスで、

くるんだ状態の方が複雑な形状にもほど良くマッチします。

ちょっと昔の高級デジカメよりずっと軽いです。

 

既に出荷終了品で在庫限りっぽいので、

これから新規に購入する人は少ないとは思います。

初期設定のままで通常はOKなのですが、

うんざりするほど設定項目が用意されているので、

全部は無理ですが、使いそうな部分については試してみて、

いかに自分流のカスタマイズをするかにより、

好みのデジカメに近づきます。

 

すべてを忘れて、おまかせiAの高精度な認識技術に任せるのも

パナソニックのコンデジの使い方としては問題ないです。

有効画素数の面積比

排他仕様によるレリーズ課題と、

ピント薄いぞ対策については屋内メインなので、

スマコンでやりたい事は一通りできるのでOKというか、

最初のセッティング次第では、

カメラに手が届かないポジションでも

楽な姿勢で撮れるのがいいです。

 

有効画素数の面積比は、マルチアスペクトなので、

APS-Cセンサーの約半分ぐらいを使います。

1600万画素の中央部分だけくりぬいて使っているため、

データが軽くなる分だけ少し得をした気分です。

かなり雑な考えですが、APS-Cサイズ2400万画素機と同じで、

サイズだけ半分になった特別なカメラと考えられます。

このためボケ具合も約半分、レンズの大きさも、

コンデジと呼べる限界ギリギリで鏡筒に収まっています。

 

そんなわけで、多少の無理は承知の大胆設計です。

あきれるほど鏡筒が伸びるのもこの所為です。

LXシリーズは既に後継機としてLX9が存在するので、

独創のLX100には次機種が出ない可能性がすごく高いです。

これだけ立派なコンデジは他にはほとんどなく、

(X100シリーズやRX1シリーズはレンズ一体型の単焦点デジカメ) 

贅沢過ぎる正統派のコンパクトデジタルカメラです。

Panasonic Image App

交換レンズライクのボケ具合は、

「期待以上だよ! 小野田ちゃん。」 by 荒北さん=弱ぺダ

だったので、後ほどこの部分は詳しく書く予定です。

 

LX100最大の難所というか困ったのは、

オートブラケットとセルフタイマーが排他の仕様です。

これの何が悪いの?

お家フォトは物撮りがほとんどなので、

三脚を使うことが多いです。

 

お作法というか、儀式のようになっているので、

あまり一般的な方法ではないのかもだけど、

2秒セルフ + ブラケット3連射は、

最もお手軽な手ブレ対策と好みの露出が選ぶ方法です。

せめてリモートレリーズがあれば解決なのだけど、

純正がないので社外品も当然ないのです。

 

自作ケーブルレリーズも考えてみたのですが、

ここは素直に、スマホでライブコントロールが良さそうです。

Panasonic Image App なら、

本体ではできないタッチでフォーカスも使えます。

これだと、まったく機材に触れるなくてもOKなのです。

 

あまりにも便利過ぎて脱力するほど高機能です。

セルフタイマーを使うのは訳があって、

元々、中央のフォーカスポイントだけでピントを合せて

シャッターが切れる前に予定の構図に戻してロック

機材全体が完全に静止する時間を確保します。

 

この方法は、おそらく前世紀のコンデジでも可能です。

良く調べてみると、排他仕様はLX7の段階で変更されています。

今はWi-Fi があって良かったと感謝するところなのだけど、

これはかなり慣れるのに時間がかかりそうです。

 

お家撮りの時は、一人で撮影することの方が多いので、

Siriが口述筆記に対応してくれれば、

コメントもキーボードなしで入力もできるし、

場合によっては、最適な一枚を適正に処理して配信まで

することも、そんなに先のことではないのかも?

LEICA DC VARIO-SUMMILUX

DMC-LX100のレンズは、

35mm判換算だと、24-75mm / F1.7 - 2.8 / POWER O.I.S.

あまり見た事のない、とんでも仕様です。

LX5も、35mm判換算24~90mm / F2.0~3.3 / POWER O.I.S.

でもこれは、1/1.63型 / 総画素数1130万画素CCD

の小さな撮像素子だから出来る必殺技です。

 

LX100を説明する時にかかせないうたい文句は、

フォーサーズ規格と同じ4/3型MOSセンサーを採用!

です。それまでの高級コンデジの約四倍の面積の大型素子

なので、同社レンズ交換式と同じと解説があります。

 

ここから先は気を楽にして読んでください、

最大限に引き出す描写性能を追求した「Xレンズ」

LUMIX G X VARIO 12-35mm / F2.8 ASPH. / POWER O.I.S.

と似たようなスペックを、一体型なので専用に設計しています。

 

このレンズは、7万円以上する交換レンズなので、

LX100で同等の描写を達成してしまうと何かと不都合です。

実際に良識あるサイトで、かなり上級かつホントの事をいっちゃう

タイプの個人的レビューの記載では、

フォーサーズの8割ぐらいの画質と判断されています。

販売価格と画質には何の関連もないのですが、

ちょうど購入価格がそれぐらいの差額だったので、

妙に説得力があります。3月10日発売予定の新型レンズだと、

6割ぐらいになるかというと、たぶんそこまでの差はないはずです。

 

LX100のレンズ部分の刻印は、

LEICA DC VARIO-SUMMILUX 1:1.7-2.8/10.9-34 ASPH.

大きさ的には、

LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.

の方が近いのですが、実焦点でも絞り2段分になります。

交換レンズで2段分はとてつもないレベルです。

このミラクルを体感できることも、選定基準の大切な要素です。

コンデジ効果を期待するのは難しい

昨日の続きのコンデジ購入の件、

DMC-LX100は、レンズ一体式デジタルカメラです。

かなり重くてでかいのだけど、

型式はコンパクトデジタルカメラです。

 

コンデジのメリットは一般的には被写界深度が深く、

ピントが合っている範囲が広い画像になる事が、

かなり重要な部分になるのだけど、

LX100君は、この点は想像以上にボケます。

普通の日本人カメラファンなら、

コンデジとしては期待以上のボケ具合を歓迎するとこですが、

LX5と同じように使ってしまうとコンデジ効果は得られないです。

 

ある程度は予測可能な範囲なので、

少し離れるか、数段絞れば問題ないのですが、

お家フォトは思ってた以上にワーキングディスタンスが短い

というか、被写体との距離が近いのです。

 

慣れと工夫で何とか対応すればいいことなのですが、

こんなところで正しいレンズの基礎知識を改めて学習させてくれる

コンデジに限らなくても、気難しいタイプのデジカメ様です。